院長ヒストリー 第2章

睡眠2時間、3つ以上のバイトを掛け持ちして手に入れた柔道整復師の国家資格

柔道整復師の養成校に入学し、希望に胸を膨らませていた私でした。

しかし、現実は厳しく、そこから這いつくばるような日々が始まりました。

年間120万円の学費に加え、入学金や教科書、白衣などの備品購入で60万円。

3年間で交通費も含めると、なんと500万円以上の費用が必要だったのです。考えただけで吐き気がして、冷や汗が止まりませんでした。

でも、諦めるわけにはいきません。10代の頃に私を絶望の淵から救い出してくれた先生と同じように、私も体の不調に悩んでいる患者さんを治せる柔道整復師になりたかった。

そこで、アルバイトを3つ以上掛け持ちし、働きまくって学費を稼ぐことを決意しました。

パチンコ店、コンビニの深夜バイト、牛丼屋、派遣会社、スポーツジム、飲食店...。

思いつく限りの仕事を掛け持ちました。

睡眠時間はわずか2時間。養成校の授業の時間以外と寝る時間以外はすべてアルバイトに費やしました。

授業中に眠気に襲われれば、シャーペンで腕を刺して睡魔を振り払いました。

今思えばバカみたいな行為ですが、当時は必死だったのです。

当時は20代前半でしたので、体力があったことが救いでした。だから徹夜で仕事をした後に勉強にも取り組むことができました。

そんな這いつくばるような生活をしている私とは違い、高校の同級生や地元の仲間たちは、楽しそうに大学生活を満喫していました。

たまに誘いがあっても、バイトがあるからと断る日々。

深夜バイトの休憩時間、友人から送られてくるコンパでの楽しそうな写真を見ながら、酔っ払いのお客さんをなだめている自分とのギャップに、思わず涙が零れそうになったこともありました。

養成校の2年生の時、2時間睡眠の生活を続けた結果、ついに体力の限界がきました。

風邪をこじらせて寝込んでしまったのです。

でも、学業は疎かにできません。

熱にうなされながら、枕元に教科書を置いて勉強を続けました。

当時はインフルエンザにかかっても休む暇なんてなかったのです。

時間もない、お金もない、そして体力もギリギリの生活が続きましたが、なんとか養成校の卒業試験にも合格できました。

3年間毎日2時間の睡眠時間で、500万円以上の学費と生活費を稼ぎ、勉強を続けました。

もう一度同じことをしろと言われたら、絶対に嫌だなと思います。

3年生のいよいよ国家試験を控えた1週間前。

深夜バイトを減らしましたが、それでも朝から22時まで働きながらの受験勉強を継続しました。

そして、無事に柔道整復師の国家試験に合格できたのです。

医療関係の仕事をしている母は、私がアルバイトを掛け持ちしながら、寝る時間を惜しんで働いていたことを知っていました。

合格を伝えた時、母は肩を撫で下ろし、涙を流しながら「おめでとう。よく頑張った」と言ってくれました。

その言葉に、これまでの苦労が報われた気がしました。

この経験が、今の私の礎となっています。

どんなに辛くても、無理だと言われていることも、諦めずに前を向き続ければ、必ず道は開けると信じています。

なかむら安楽接骨院は、そんな私の経験と決意から生まれました。

皆様の痛みや不安に寄り添い、諦めることなく、共に歩んでいく。

それが、私が目指している治療家です。

なかむら鍼灸接骨院